クラウドソーシング・「クラウドワークス」体験記
クラウドソーシング・「クラウドワークス」で仕事をしてみた
起業・開業・副業をする方にとつて、少しでも参考になればと思い、クラウドワークスでの体験記、その顛末を書いてみる
本業の仕事ができない。安すぎてやる気にならない。
Webサイト制作の仕事の内容を見てみたら、気が遠くなるような安い値段であったので、ここに巻き込まれたら殺されると感じ、記事制作 = ライティングの仕事にフォーカスをあて、一文字一円以上の仕事を中心にエントリーしてみた。
いわゆる、1円ライターになってみたよ。
クラウドソーシング・「クラウドワークス」とは ?
仕事を依頼したい人が募集を出し。
仕事が欲しい人がエントリーする。
そして、契約締結→制作→納品完了→承認→代金振り込みとなる。
もちろんクラウドワークス側に、手数料という名目でハネられて入金となる。
ざつくり言って、そんなシステムのサイト。
仕事の種類
Webサイト制作・記事作成・ワードプレスページ制作・画像処理・ロゴデザインetcと多種多様。
仕事発注者の民度
いちゃもんつける人から、指名で仕事をリピートしてくれる人と、リアルと同じで悪魔もいれば天使もいる。
ただ、相対的に言える事はプロと感じられる人が少ない。
仕事受注の難易度
仕事を受注するのはさほど難しくない。
私の場合は、ブログネタにするために短期間行うだけなので、発注者にエントリーする時に値段を提示して、そのリクエストに応えてくたれた人のみ仕事を請け負った。
しかし、全体的に “おいおい” と言いたい程の価格単価が多かったな。
トラブル例
Webサイト制作の単価があまりにも安いので、画像処理の仕事をまずしてみた。
一発目から “いちゃもん” を喰いました。
仕事の内容は、モデルの画像をフォトショップで切り抜き、背景を合成するという簡単な仕事。
わたくし、Photoshop 7 からいじっており、かれこれ15年以上のキャリア。
使う機能は限られたものだけだが、画像合成などなんちゃない。
仕事をする前に依頼者に背景が淡い色との事であったので、「RGB値で指定ください」と連絡してみた。
具体的な指示はなかった。
違和感を感じた。
初めての仕事だったので、とりあえず義務は果たそうと考えた。
淡い色と言うので、まずはR 245 G 245 B 245 という、うす~いピンクで納品してみた。
結果は「色がついてないから金は払わん !」との事。
頭の中を覗いてみたい衝動にかられた。
どうやら、仕事内容を理解していない丸投げ・ピンハネ野郎と感じた。
しかし、ブログネタとしては最高の結果だ。
ある意味、私は “もっている” と思いスルーした。
SEOコンテンツを書いてみた
ある業種のWebサイトに載せるコンテンツ作成。
ターゲットキーワードに基づきコンテンツを作る。
日頃やっている事なので朝飯前。
訂正もなく一発納品。
しかし、二週間たっても承認しない。
だらしないのか、お金に汚いのかわからないが、催促したら「すみません」との事。
このサイトには「こんな輩しかいないのか ?」と悲しくなった。
口込み記事・レビューの作成をしてみた
一文字一円で、3,000文字以上の指定であった。
二時間以内で作成して、時給1,500円となった。
手数料という名目でハネらるけどね、額面では1,500円。
この二時間で終わる仕事・終わった仕事 という意味わかりますか ?
普通は3時間以上はかかる仕事。
しかも、依頼者公認ですよ。
びっくらこいた、ぶらこいた。
ブログネタとしての仕事としては悪くないとも言えるが、プロのライターさんからしたら ”1円ライター” と揶揄されるのであろう。
しかし、取材もしなければ書いていることも・・・。
ある事に集中するだけの悲しい作業。
世の中になんにも役だたない仕事。
しかも、この役立たないコンテンツとも言えないものを、けっこうな数をリピート頂いた。
ご指名で承認も速攻。
リピートがこなくなるまで、お付き合いした。
しかし、こんなものに需要があるとは。
今の世の中が心配になるし、複雑な気持ちにもなる。
オマエが言うな ! と 言われて最もだが、現実に需要がある事は悲しいが現実だ。
やはりネットの世界は、ひきこもごも。
コンテンツSEO用の記事作成の仕事をしてみた
西の方にある実店舗で販売する商品の、コンテンツ作成を請け負った。
ターゲットキーワードを聞いて、そのキーワードと整合性のとれるコンテンツを制作する。
という日常している仕事だ。
数店舗分のコンテンツを納品。
訂正もなく一発納品の上、承認も速攻。
やっと、「意味のある仕事でお金を稼いだ」という実感が沸いた。
リピートがこなくなるまで、お付き合いした。
自分のためにも、人のためにも、役に立ったとほっとした。
しかし、やはり、1円ライター。
喫煙具の使い捨てライターでも100円なのに、1円ライターとはなんとも言えないお言葉。
いや、そのネーミングにはまいるね。
収支報告
ざっくり書きましたとおり、1円ライターの仕事を行ってまいりました。
全て訂正なしの入金焦げ付きなし。
いや、一件だけいちゃもん付けられ踏み倒された。
画像処理の仕事は不愉快でしたが、ネタになったと思えば整理がつく。
合計5万弱の入金です。
後記
クラウドワークスでの仕事受注、瞬きするくらいの短期間でしたが、仕事も沢山ありましたし、しっかり入金もされました。
一件だけいちゃもん付けられ踏み倒されましたが、リアルにもこの手はおります。
それに引っかかった私の方にも原因がある。
そう納得できたので忘れました。
しかし、単価はのけぞるほど安い。
ライターもどきの仕事では、とても食っていけないと感じました。
いや、コンビニでレジうっている方が良い。
コンビニで働いた事はないが、そう感じました。
また、月20万以上を稼ぐと考えたなら、やはりWebやデザイン制作の仕事を受注しなければ無理とも感じました。
わたくしから見たら、いい歳ぶっこいちゃったオジサンが、ネットの世界でいちゃもんつけられ踏み倒され、5万弱のお金にしかならない。
だが、見方を変えると、なんらかの事情があり外に働きに出られない方には、とても良いシステム。
パソコン一台で5万は稼げるという事実は、身体の不自由な方・子育て真っ盛りのママ・鬱などで病気療養中の方にとっては、5万は稼げるとなる。
5万では生活はできないが、生活の足しにはなる。
社会にとっても、人にとっても良いシステムと思う。
しかし、このシステムで提示された金額を、「はいはい」と受けていたら “貧乏暇なし”になる事は、火を見るよりも明らか。
メッセージを送る機能でアピールや提案をする必要を感じた。
いわゆるコミュニケーション能力の差で稼ぎが変わってくる。
仕事自体はそこそこのスキルがあれば、問題ない仕事ばかり。
やはり、ネットの中でもコミュニケーション能力は大切と言わざるを得ない。
また、仕事を依頼してくる取引先となる方も、プロと感じられる人が少ないという点が、いささか達成感と緊張感のない、ただの作業となる点が物足りない。
いわゆるクリエィティブ感が少ない。
よって起業・開業してこれを行うのは、やや悲しい事かなと感じる。
しかし、おこずかい稼ぎの副業なら悪くない。
ただ、一文字0.2円という「人をなんだと思っている!」と叫びたくなるような依頼が山のようにある。
リアルもネットも同じという事だね。
言葉を変えたら、リアルで食えなきゃネットでも食えない。
そう感じました。
そして、与える側と与えられる側の力関係は、AIだとかグローバルな時代と言っても変わらないと感じる。
だが、選択の幅は広がったのは事実。
起業・開業して食ってゆく事は、いつの時代も葛藤と選択と決定の連続。
敵は本能寺にあらず。
我の内にあり。
だね。